2023/03/24

Fedora 36 日本語入力をFcitxにする方法

 Fedora 36 (spins LXQt)ではデフォルトで IBusが使われています。しかし、パソコンのスペックが低いとパフォーマンスが良くありません。日本語の変換が遅く、イライラしてしまうことがあります。そこで、IBusの代わりにFcitxをインストールします。

Fedora 36では、デフォルトのリポジトリにfcitx-mozcが含まれていません。そのためfcitx5-mozcをインストールします。


以下、fedora 36 (Spins LXQt)にfcitx5-mozcをインストールする手順を示します。


以下のコマンドでfcitx5とそれに関連するソフトウェアをインストールします。

sudo dnf install fcitx5 fcitx5-mozc fcitx5-qt fcitx5-configtool

依存するパッケージが表示されるので、すべてインストールします。


(LXQtはGUIツールキットにQtを使用しているため、fcitx5-qtをインストールします。

依存の関係でfcitx5-gtkもインストールされます。)


パソコンを再起動する。


以下のコマンドを実行し、fcitx5を選択します。

sudo alternatives --config xinputrc


sudo alternatives --config xinputrc
sudo alternatives --config xinputrcを実行した結果を示している。



パソコンを再起動します。


これでfcitx5を使えるようになります。


日本語入力にストレスを感じません。日本語、英語の切り替えもスムーズです。


参考

https://wiki.archlinux.jp/index.php/Fcitx5#.E6.97.A5.E6.9C.AC.E8.AA.9E


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環境:

Fedora 36 Spins (LXQt 1.0.0) (Qt 5.15.8)

Linux kernel 6.1.18-100.fc36.x86_64

Dell inspiron 3162





2023/03/17

Linuxの高速化

 Linuxを使っていると遅くなってくることがあります。

そこで重たくなったLinuxを高速化する方法をいくつか示したいと思います。

ここではDebian系 UbuntuのフレーバーであるLubuntuを例に紹介します。

 

まず、キーボードで次の3つのキー Crl,  Alt,  T を押します。

すると、端末が表示されます。

そこにコマンドと呼ばれる命令を入力し、キーボードのEnter キーを押して命令を実行します。

この一連の流れを「コマンドを打つ」「コマンドを入力する」と言ったりします。

 

リポジトリ リストの更新 をする

以下のコマンドを実行してリポジトリ リストを更新します。

sudo apt update


カーネルの更新があれば、更新する

sudo apt full-upgrade

カーネルを更新するとLinuxが高速化する可能性があります。


古くなったカーネルを削除する

必要でなくなったものを削除することでOSの軽量化を図ります。

sudo apt autoremove

「本当に削除してもよいですか?」というように尋ねられる場合があるので、その場合はキーボードのyを入力して削除を承認しましょう。


要らなくなったパッケージを削除する

sudo apt autoclean


要らなくなった設定ファイルを削除する

bleachbitを使って要らないファイルを削除します。

bleachbitをインストールしていない場合、以下のコマンドを実行してbleachbitをインストールする。

sudo apt install bleachbit


端末から以下のコマンドを入力することでbleachbitを起動できます。

bleachbit


ルートの権限が必要なファイルを削除する場合、sudo 使ってbleachbitを起動しましょう。

sudo bleachbit

 


ストレージにSSDなどのフラッシュメモリを使用している場合、fstrimを手動で実行する

sudo fstrim -v /

trimを実行しすぎるとSSDの寿命が縮まるようなので、そのあたりはパフォーマンスと寿命を天秤にかける必要があります。また、最近のOSはほったらかしにしていても自動でtrimが実行されるようになっています。


新しいカーネルを使用する

sudo apt install linux-generic-hwe-22.04

 

新しいバージョンのカーネルはパフォーマンスが改善されていることがあり、OSの軽量化、高速化に繋がります。またその他のメリットとして、カーネルのバージョンを上げることでバグの修正やセキュリティの向上が挙げられます。

実際にLubuntu 22.04 LTSで試して見ましたが、linux-generic-hwe-22.04をインストールしたことで、カーネルのバージョンが5.15から5.19にバージョンアップしました。操作全体が軽くなり、体感速度が全然違います。

デメリットとして、カーネルに対応していないソフトウェアが出てくる可能性があるため、そのあたりは高速化と互換性、安定性のトレードオフと言えます。したがって、OSの安定性を優先したい場合は、linux-generic-hweをインストールすることは控えるべきだと言えます。

ネット検索やオフィスで文書の作成などの簡単なことにしかLinuxを使わない場合はlinux-generic-hweをインストールしても問題ないと思います。



環境:

Lubuntu 22.04 LTS

Dell inspiron 3162




2023/03/04

Linuxで高音質で聞く方法

Lubuntuを高音質化してみました。

結果、良いです。

音質。

しかも動作が軽い。 


lowlatencyを導入した 
低遅延なカーネル lowlatency(ver. 5.19)をインストールした状態
 
 
 
Jack
Jackを管理するStudio Controls
 

<導入方法>

[lowlatency]

以下のコマンドを使って、低遅延なlowlatency カーネルをインストールすることができます。

sudo apt install linux-image-lowlatency

 

lowlatencyの中でも比較的新しいバージョンのLinux Kernelを利用したい場合、hweが書かれたパッケージをインストールすると、新しいバージョンのカーネルを使うことができます。新しいのでパフォーマンスやセキュリティが高いです。しかし、不安定で不具合が出ることもあるようです。


sudo apt install linux-image-lowlatency-hwe-22.04



[Jack]

以下のコマンドでJackを導入できます。

sudo apt install studio-controls

パッケージをインストールした後、studio-controlsを起動してstartボタンを押しましょう。

 

 

<背景>

「ノートパソコンのスペックが低いので、Ubuntu Studioだと高音質だけど動画視聴にカクつきがでたり、モタモタしてイライラする。」

「じゃあ、軽いLinuxを高音質化しよう。」という流れです。

以下は導入前に考えたことです。

1.  「既にLubuntuがインストールしてあるけれど、それは別の作業用にしたいからそれにlowlatencyを入れるのは嫌だな。」

2.  「じゃあ別個にインストールしよう。」

3.  「同じディストリビューションを同一のストレージに入れてマルチブートしたら不具合が出そうで怖い。」

4.  「ダメもとでやってみるか。」


<2つLubuntuをインストールした後の所感>

実際にインストールしてみて、1〜2ヶ月使っていますが、今のところ、同一のストレージにLubuntuを2つインストールしたことによる不具合は出ていません。干渉しそうで怖かったのですが、パーティションが違えば同じフレーバーを一つのストレージに何個インストールしようが問題ないようです。

現在、1つのSSDでマルチブートしていますが、lowlatencyのLubuntu 22.04,  genericのLubuntu 22.04どちらも起動できています。


<LowlatencyとJackについて>

最近、 lowalatencyを導入した上でjackを入れると更に音質が良いということで試していますが、確かに音質が良いような気がします。generic + jackも試してみましたが、音質は良くなりました。わざわざlowlatencyを入れなくてもgeneric + jackで良いかもしれません。

注意点として、jackはGUIの管理ソフトStudio Controlsでstartボタンを押さないと起動しません。

jackをインストールしたばかりの時は「パーミッションがない」みたいな警告がでますが、パソコンを再起動すればOKです。

一度、startボタンを押せば、以降はLinuxが起動したときに自動でjackも実行するようになります。

音が出ない場合は、端末からコマンド alsamixerでMaster, Headphone, Speekerあたりの数値を動かせば音が出るようになります。ミュートになってることがあるのでキーボードのmキーを押してミュートを解除します。もしくはpavucontrol (PulseAudio Volume Control)を使って、調整してみましょう。pavucontrolで音を出す場所を確認しましょう。イヤフォンから音を出すのか、スピーカーから音を出したいのか。適切に選択してみましょう。

 

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環境:

Lubuntu 22.04 LTS

Dell inspiron 3162 intel pentium n3710